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XLSTATで先物およびスポット為替レートに共和分検定を実行

20/10/2017

このチュートリアルは、XLSTAT統計解析ソフトウェアを用いてExcel内で時系列の共和分検定をセットアップして解釈することを支援します。

共和分検定を実行するデータセット

このチュートリアルのデータと結果のExcel シートは、こちらをクリックしてダウンロードできます。

このチュートリアルは、Bank of England.によって利用可能になったデータベースから抽出されたデータセットを使用しています。

それは2つの時系列からなります:

-XUMADSYとラベルづけされている米ドルから英ポンドへの12か月先物為替レート月間平均,

-XUMAUSSとラベルづけされている米ドルから英ポンドへのスポット為替レート月間平均。

両系列は、1979年1月から 1999年12月までの期間をカバーしています。

このチュートリアルの目的

為替レートとは、外国の通貨に対する国内の通貨という観点で、1つの通貨の価格を表します。我々のチュートリアルでは、1979年から1999年までの期間の米ドルの英ポンドに対する12か月先物とスポットの交換レートを検討します。 一方の12か月先物為替レートは、将来(12か月後)に2つの通貨 を交換するレートを現時点で2者が同意するヘッジング契約です。もう一方のスポット為替レートは、2つの通貨の現在の相対値を設定します。

金利平価(CIP: Covered Interest Parity)の文脈では、下記の関係で、先物為替レートの対数が金利の外国と国内の差に関係づけられることが期待されます:

lnForward - lnSpot = rDiff.

ここで lnForward が先物為替レートの対数で、lnSpotがスポット為替レートの対数で、 rDiff が金利差です。

効率的市場仮説のもとでは、ある人が外貨を借りて、その通貨でリスクなしのレートで投資をして、先売りでその国内通貨への売価をロックするリスクなし利益の状況は不可能です。 結果として、金利差はI(0) (また定常)であることが期待されます。スポットと先物の為替レートが1次の和分 (前述または I(1))であることが国際的な金融文献で一般的に採用されているので、上述のCIP関係でスポットと先物の為替レートの対数の間に共和分関係が存在するはずである

以下のチュートリアルでは、我々は時系列をまず変換して、それらの I(1) 状態を検定しなければなりません。そして、それらの2つのI(1) 過程が I(0) 過程に組み込める、言い換えると、2つの時系列が共和分されていることを、Johansenのアプローチに従う共和分検定の方法で評価を行います。

時系列の変換

まず、Bank of Englandのデータベースから抽出された時系列の対数値を得るために変換をしなければなりません。XLSTATを起動して、 Time / 時系列変換 (下図)を選択します。


下図のように時系列変換ダイアログ・ボックスが現れます。 Excel シート上で時系列を選択します。

選択されたデータの最初の行に変数のヘッダが含まれるので、系列ラベルオプションを有効にします。



オプションタブでは、Box-Cox 変換を選択して、ラムダの値を 0 に設定して、系列に対数変換を適用します:

OKをクリックすると、計算が実行され、変換された2つの系列が新しいシートに表示されます。

1番目は 12 ヶ月先物為替レート (XUMADSY) とその対数変換 (Box-Cox(XUMADSY))です:



次は、スポット為替レート (XUMAUSS) とその対数変換 (Box-Cox(XUMAUSS))です:

記述分析

これで時系列の準備ができました。それらが期待される特徴を呈することをコントロールするために、時系列上で記述分析を適用します。

記述分析を実行するには、下図のようにTime / 記述分析 をクリックします。



変換された2つの系列 Box-Cox(XUMADSY) と Box-Cox(XUMAUSS)を選択します。複数のフィールドを選択するにはCtrl キーを用います:


出力タブでは、下図のように自己相関と偏自己相関オプションが有効になっていることを確認します。


チャートタブでは、自己相関図 (ACF) と偏自己相関図 (PACF) オプションが有効になっていることを確認します: 

OKをクリックすると、2つの系列に関する記述統計とACF および PACF が表示されます。

下図のように、まず、Box-Cox(XUMADSY) 系列のACFは、多数の有意なラグを示します。

PACFを見ると、PACF内で1つだけ強く有意であるので、主に1つのラグ自己相関によって、高次相関が説明されることがわかります。

この挙動は、期待される I(1) 時系列と完全に互換です。




この状況は、下図に示すようにBox-Cox(XUMAUSS) という2番目の時系列でPACF内の強く有意なラグ-1があるのととてもよく似ています。

単位根検定

以上の事前確認の後、時系列の I(1) アスペクトの検定ができます。変換された時系列で単位根検定: Dickey-Fuller 検定 (DF) および Phillips-Perron 検定 (PP)を適用します

下図のようにTime / 単位根検定と定常性検定 を選択します。


時系列フィールドでは、下図のように、2つの変換された系列 Box-Cox(XUMADSY) と Box-Cox(XUMAUSS)を選択し、Dickey-Fuller 検定と Phillips-Perron 検定を有効にします。

モデル選択に関しては、切片付きのモデルが、我々のデータを最も良く説明します。したがって、DF 検定と PP 検定の両方で切片オプションを選択します。


OKをクリックすると、2つの系列について検定が実行されて、結果が表示されます。

Box-Cox(XUMADSY) 系列では、DF 検定も PP 検定もプロセスを生成するデータ中の単位根の存在の帰無仮説を棄却しません(下図)。



For the second series, the confidence level that one should not reject the null hypothesis is even stronger:

このパートを結論づけるなら、先物およびスポットの為替レートの対数は両方とも I(1)です。これは、経済理論から期待されることと一致します。

ここで、 I(0) 系列を産み出す2つの I(1) 系列の間の線形関係の存在を確認しなければなりません。

共和分検定の設定

この関係性の存在を決定するために、Johansenのアプローチに従う共和分検定を実行します。Time / 共和分検定をクリックします:

下図のように共和分検定ダイアログ・ボックスが現れます。まず、変換された2つの時系列 Box-Cox(XUMADSY) と Box-Cox(XUMAUSS)を選択します。それから、検定するモデルを選択します。

2つの系列はドリフトのない非ゼロの平均を持ち、このチュートリアルの最初に述べたように、共和分関係は線形の傾向を持つことが期待されていません。したがって、H1* 制約が我々の検定に適しています。

最後に、我々の系列のグループに最も良く適用するVAR次数がわかりません。したがって、下図のように自動オプショを選択して、 XLSTATにその値を推定させます。



オプションタブでは、モデルとVAR次数推定のための基準を選択します。 再び切片付きモデルがふさわしいと思われ、我々はAIC 基準を使用します:

OK をクリックして、Johansenの共和分検定が実行されます。 最初の表(下図)は、VAR 次数推定 の結果を表示します。我々のシステムでは、太字の 最小 AIC 値が3のVAR 次数または VAR(3) で与えられ、これはVector Error Correction Model (VECM)で2つのラグが異なることを意味します。 4つの基準の間で良好な一致があることが確認できます。

そして、両検定の結果、最大固有値検定(またはラムダ検定)およびトレース検定が表示されます(下図)。両検定は、システムの共和分の階(1) で一致しており、2つの系列間の1 共和分関係の存在に相当します。両検定のP値と臨界値が、MacKinnon-Haug-Mechelis(1998)で説明されている面回帰アプローチを用いて計算されます。


最後に、Johansenが提案した正規化に従って、共和分行列の因数分解が、影響行列 (alpha) と共和分係数 (beta) の形で与えられます:

結論

我々は、2つの系列を変換して、2つの I(1) 系列の仮説を検証するために、後続の検定を実行することができました。

そして、Johansenアプローチの共和分検定を実行して、2つの系列間に1 共和分関係が存在するであろうという結論を導きました。

したがって、1979 年から1999年までの期間で、米ドルから英ポンドの12か月先物およびスポットの為替レートの対数に、金利平価仮説で期待されるような1共和分関係が存在します。ここで、ユーザーは他のデータセットを用いて独自の分析を試みることができます。同じデータセットで、今日までのデータとかはいかがでしょうか?それは面白い結果を導くかもしれません。

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