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適切な官能データ分析ツールを選択すること

この記事は、どの官能データ分析手法が、あなたの課題とデータに最もフィットするかを見つけ出すことを助けます。

主成分分析、多次元尺度法(これらはデータ解析メニュー)、PLS回帰およびANOVA(データ・モデリング・メニュー)を除いて、下記で言及されるすべての手法は、XLSTATの官能データ分析メニューの下にあります。

官能実験には複数の種類がある

審査員によって製品間の全体的な違いを評価する差分実験(Difference experiments)。これらお実験は、製品の詳細な官能特性を取得せずに、製品間の違いの全体像を提供します。新製品が初めて評価されるときに役立ちます。

複数の審査員が多数の特性について複数の製品を、しばしば複数回のセッションで評価する官能プロファイル実験(Sensory profile experiments)。 差分実験と比較して、プロファイル実験からは、より包括的な官能情報が得られます。通常、下記の実験が官能プロファイル実験のカテゴリにあります:

  • コンベンショナル・プロファイリング(Conventional Profiling)、定量的記述分析(QDA: Quantitative Descriptive Analysis)とも呼ばれる。

  • スペクトル法(Spectrum Method)

  • 自由選択プロファイリング(Free Choice Profiling)

調査の目的が、製品をより望ましくするために、その官能特性を最適化することであれば、いくつかの手法では、量的尺度で測定された**選好データ(**preference data )****を追加できます。

時間経過に沿って特性の認知を評価する時間に関する実験(Time related experiments)

XLSTATにはその他の雑多な官能ツールがあり、このガイドでは分けて取り扱われます: TURF 分析および官能ホィールの設計。

1. 差分実験(Difference experiments)

差分実験では、製品間の全体的な違いが評価されます。さまざまな種類の差分実験があります:

  • どの製品がターゲット製品であるかを審査員が推測しようとする実験。言い換えると、これらの実験は、ターゲット製品が簡単に判別できるかどうかを調査することを助けます。官能識別検査 と呼ばれる多くの手法の中で、3点試験法は、この文脈で使用される一般的な試験の1つです。審査員に2個の類似した製品とターゲット製品の3個の製品が提示されます。審査員はターゲット製品を指さなければなりません。XLSTATで利用可能なその他の試験が、こちらに一覧・説明 されています。たとえば、識別検査のための実験計画法 の機能を用いて、識別検査の実験計画を賢くセットアップすることが重要です。

  • 複数の製品が審査員によって対で比較される実験。対ごとに、好みまたは特定の特性に関して、審査員が1個の製品を勝者として選択します。目的は、特性の強度の観点から製品を分類して、製品の対ごとに他の製品から1つの製品を選択する確率を定量化する表を設定することです。これらおデータを分析するのに一般化Bradley-Terryモデル が使用されます。

  • もう1つの実験は、複数の製品ペアを比較することに関与します。この2番目のケースでは、対ごとに、2個の製品の間の非類似度または類似度が、審査員によって数値的に定量化されます。多次元尺度法(MDS: Multidimensional Scaling) は、非類似度を表すマップ上の距離を用いて製品のマップを描きます。

  • フリーソーティング実験(Free sorting experiences): 審査員によって製品が類似した製品のグループに並べ替えられます。フリーソーティング・データ分析 は、フリーソーティング・データに基づいてオブジェクト間の距離を評価するために使用されます。

  • 審査員にテーブルクロスが与えられ、製品の非類似度によって製品を置くように求められる(テーブルクロス上で類似したオブジェクトがもう1つの製品に近づけて置かれる)Projective mapping / napping experiences 。そして、オブジェクト間の全体的非類似度が、すべての審査員からオブジェクト座標を集計する STATIS 機能を用いて分析されます。

2. 官能プロファイル実験(Sensory profile experiments)

官能プロファイル実験のセットアップ

まずはじめに、統計的観点から収集されたデータの最大活用を確かにしながら、複数の制約下で官能プロフィル実験を構成することが必須です。制約には、有限数の審査員と各審査員によって検査できる有限数の製品が設定できます。官能データ分析のための実験計画 は、要求された制約下で最適な実験計画に到達することを助けます。

実験が設定されると、データを収集する複数の方法がありあす。官能特性は、さまざまな尺度で測定されます:

  • 量的 (数値) 尺度: 通常、5、7 または9ポイントLikert 尺度またはLine尺度。この尺度の主な利点は、より正確な結果を提供することです。欠点は、パネルに深い訓練が必要なことです。

  • JAR(Just About Right) 尺度: 通常、3 または 5ポイント尺度で測定され、中間のポイントが最もこの望ましいことを意味します。例: 十分塩辛くない – ちょうどよい(Just About Right) – 塩辛すぎる。利点: ペナルティ分析を用いて製品の最適化を微調整できる。

  • CATA (バイナリ) 尺度: 審査員は製品での属性の有無をチェックするだけです。利点: この手法の都合の良いところは、訓練されていない実際の消費者が実験に参加できるようになることです。

下記は、官能プロファイル分析の典型的なデータセットです。

データが収集されると、どうしたら良いですか? それはあなたが持っているデータの種類と取り組んでいる課題によります。

私のデータは量的です。収集したデータに潜む情報の全体像を掴むにはどうしたら良いですか?

言い換えると、官能特性の間の関係性、製品間の関係性、および特性による製品の評価(特徴づけ)をどのようにして全体的に可視化できるか? この文脈では、多変量解析手法がとても役立ちます。

伝統的に、主成分分析(PCA: Principal Component Analysis) がこの目的で広く使用されてきました。まず、各製品で1行、そして特性ごとに1列を得るために、データが審査員の間で平均化されます(下記のひょうの事例を参照)。したがって、PCAは各個人の審査員の特異性を消します。 たとえば、1人の審査員が他の審査員よりも広い尺度で特性を評価したり、系統的により高い評点をつけているというような事実を無視します。

一般化プロクラステス分析(GPA: Generalized Procrustes Analysis) は、各個人の審査員の歪みを考慮に入れて修正するので、PCA の問題を解決します。さらに、GPA は、審査員の間のコンセンサスを調査することができます。

STATIS は、審査員の効果も考慮するもう1つの手法です。標準的でない審査員が結果にあまり影響しません。それは標準的でない審査員が母集団を代表しない場合に良いことです。 STATIS は、RV 係数に基づきます。それは、審査員の評点を別の審査員と、またはコンセンサスと数値的に比較することができます。

GPASTATIS も、評価される特性が審査員ごとに異なる自由選択プロファイリングのデータを調査することができます(下記の表の事例を参照)。これは PCAでは達成できません。

多因子分析(MFA: Multiple Factor Analysis) もこの枠組みで使用できます。MFA iは、多数の表でのデータ探索の一般的手法です。我々のシチュエーションでは、各審査員が1個の表(製品-特性)に対応します 。一般的は手法として、MFAは、官能特性のさまざまな部分集合の間の関係性に関する 情報を明らかにするためにも使用できます。たとえば、ワインの官能評価では、以下の集合の間の関係性を調査することに興味があるかもしれません :

- 集合 1: レスト(休息)後の嗅覚に対応する5個の特性。

- 集合 2: 視覚的基準に対応する3個の特性。

- 集合 3: シェーキング後の嗅覚に対応する10個の特性。

- 集合 4: テースト(味)に対応する9 個の特性。

私のレーティングは量的です。私のパネルはどれぐらい信頼できますか?

これが良いパネルの主な特徴です:

- 審査員は製品をよく判別する。

- 審査員はお互いに同意する。

- 審査員は一貫性があり、セッション間で再現性がある。

パネル分析 は、これらの3つの要素を深く調査できます。

SDチャート(Semantic Differential Charts) は、所与の製品について属性間の審査員のプロファイルを比較して、審査員間の同意を可視化することを助けます。

私のレーティングは量的です。どのようにして製品を素早く評価して比較することができますか?

伝統的には、分散分析 (ANOVA) が、各特性製品をお互いに比較するのに使用されます。特性が従属 (Y) 変数です。製品と審査員を独立変数とする2元配置ANOVAを用いて審査員効果を考慮することが推奨されます。全体の製品効果が有意であれば、多重比較手順が第一種の過誤(Type I error)を制御しながら、どの特定の製品が他の製品と有意に異なるかを 発見することができます。

PCA、GPA および STATISとは異なり、ANOVA法は単変量です。それは特性間の関係性を無視します。ただし、それは特性間の製品の違いの調査をより正確にする 有意性検定を提供します。

製品評価 は、ANOVAに基づくもう1つの機能です。 それは各製品内で平均よりも有意に高い、または低い特定の官能特性ピンポイントで素早く見つけることを助けます。

SDチャート(Semantic Differential Charts) は、 特性間で製品を比較するために良い可視化ツールです。

私のレーティングが量的です。どのようにして官能データを選好と結びつけることができますか?

外的プリファレンス・マッピング官能データによって選好データをモデルする多変量手法です(下図のデータ事例を参照)。通常、製品の官能空間は、PCAマップで表現され、高い選好および低い選好の領域が追加されます。外的プリファレンス・マッピングは、高い選好領域に対する製品の官能開発を方向付けることを助けます。

外的プリファレンス・マッピングの大きな利点は、選好および官能データが同じパネルによって提供される必要がないことです。したがって、実際の市場をより代表する消費者選好データを使用するのが一般的です。

偏最小2乗回帰(PLS: Partial Least Square Regression) は、製品の官能評価によって選好をモデルするのにも使用できます。単一の選好変数(各製品での平均選好)または選好変数の集合全体(消費者ごとに1個、たとえば上記の表)のいずれかを選ぶことが可能です。 スペクトロスコピー(分光法)を用いていて、とくに評価されている化学成分の数が高い場合に、PLS 回帰は官能特性の化学的要因を識別することにも使用できます。

内的プレファレンス・マッピング は、官能空間を参照せずに選好データを単独で分析するように設計されたもう1つの特定用途の分析ツールです。これはさまざまな選好プロファイルを持つ消費者のクラスタを検出するために使用できます。内的プリファレンス・マッピングは、消費者を変数として、製品をオブザベーションとして用いる主成分分析の翻案(adaptation)です。

私の官能データはJAR尺度で測定されています。どのようにして官能データを選好に結びつけられますか?

ペナルティ分析 は、Just-About-Right (JAR) 官能データを選好に関係づけるために開発された特定用途の手法です。JAR 3ポイント尺度の例は: 1 = 十分甘くない; 2 = ちょうどよい(Just About Right); 3 = 甘すぎる。ペナルティ分析は、製品の微調整および定量化された最適化が可能です。ただし、外的プリファレンス・マッピングとは異なり、官能および選好レーティングは、同じパネルで提供されなければなりません。

ペナルティ分析のための実験計画が単純で審査員効果が関与しないので、官能データ分析のための実験計画の機能は、ペナルティ分析の実験を生成するためには使用できません。

私の官能データはCATAです。どのようにして製品を比較して、官能データを選好に結びつけられますか?

CATA (Check-All-That-Apply) データ分析 は、(特性の有無の)バイナリ尺度で測定された製品の官能プロファイルを比較することを助けます。CATA尺度の単純さは、実際の市場を代表する訓練されていない消費者を調査することを可能にします。

選好データが提供されると、CATAは選好スコアを最適化するために製品にどの特性が must haves(なければならない)または must not haves (あってはならない)であるかを識別することを助けます。

CATA データ分析は、CochranのQ検定、コレスポンデンス分析および主座標分析を含む一連の統計的手順に関与します。

CATATIS は、非標準的な審査員の影響を制限することが望ましいときはいつでも、CATA に含まれる多変r尿手法の改良を提供するもう1つの機能です。

3. 時間に関する実験

食品や飲料を消費しているとき、我々の官能体験は時間とともに変化します。上記に引用されたすべての手法は、官能特性の静的評価に依存していますが、動的分析手法は、時間を通しての官能プロファイルを探索することに使用できます。

Temporal Dominance of Sensations (TDS) および tCATA は、両者とも、さまざまな製品の経時的官能プロファイルを比較できるので、2つの密接に関連する機能です。各製品について、各時間ステップで、審査員はある特性があるかないかをチェックするように依頼されます(下のデータ表の事例)。TDSはより視覚的かつ記述的ですが、tCATAは各時間ステップの各特性での製品間の差の優位性検定を含みます。また、tCATA は、官能空間での製品軌道マップを含みます。

時間強度 機能は、時間とともに単一の特性で製品を比較することだけにフォーカスしています。 入力データは量的でなければなりません。各評価はベル型であることが仮定されます: 特性強度が時間とともに増大して、そして減少します。複数の曲線パラメータ (一覧 ) が各評価においてソフトウェアによって測定され、製品間でこれらのパラメータを比較するために、分散分析(ANOVA) が使用されます。

Sensory Shelf Life(賞味期限)分析 は、あまりに多くの選好または望ましい官能特性を失う前に、製品を消費するのに最良な機関を評価して、したがって有効期限を定義します。これはパラメトリック生存時間モデルに基づいています。

消費者の最大数に達するために、ブランドのどの製品の組み合わせが強調されるべきか?

同じブランドで複数の製品が生産されるとき、たとえば、スーパーマーケットの棚に置かれるとき、そのブランドの製品のどの部分集合がリーチを最大化するかを識別することが興味深いでしょう。部分集合は、アイスクリーム・ブランドにある30個のフレーバーの中から選択された6個の好みのフレーバーの組み合わせかもしれません。 TURF分析 (Total Unduplicated Reach and Frequency) は、利用可能なすべての製品についての消費者レーティングに基づいて、製品の最良の組み合わせを識別することを助けます。

特性の階層を含むユーザー・フレンドリーな官能記述ガイドを設計する方法は?

センサリー・ホイール は、さまざまなレベルの正確さで、審査員が特定の製品を評価することを助ける視覚的なガイドです。XLSTATは、センサリー・ホィールを簡単に設計するためのツールを提供します。下図はコーヒー・テースターのセンサリー・ホイールの再現です (coffeeandhealth.org)。

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