Excelでの対応のある2標本でのWilcoxon符号順位検定チュートリアル
Wilcoxon 符号検定の原理
Wilcoxon (ウィルコクソン)検定は、対応のある2つの標本を比較できるノンパラメトリック検定です。
標本が対応している場合のために、2つの検定が提案されています:符号検定とWilcoxon 符号順位検定。
符号検定は単純な原理に基づきます: 第1標本が第2標本よりも大きいケースの数と第2標本が第1標本よりも大きいケースの数を比べます。符号検定の欠点は、各対間の差の大きさが考慮に入れられないことです。
Wilcoxon は、対での差の大きさを考慮に入れる検定を提案しました。 この検定は、差の符号も関与するので、Wilcoxon 符号順位検定(Wilcoxon signed rank test)と呼ばれます。
符号検定と Wilcoxon符号順位検定のためのデータセット
データと結果のExcelシートは、こちら.をクリックしてダウンロードできます。
データは、うつ病研究での実験です。2つの異なる時間で患者が追跡されました(0: テスト前、6 : 6 か月フォローアップ)。比較されるべき変数は、うつ病スコア(depression score)です。
このチュートリアルの目的は、うつ病スコアに関して、2つの期間を比較することです。
対応のある2標本での符号検定とWilcoxon 符号順位検定のセットアップ
XLSTAT-Proを起動して、XLSTAT / ノンパラメトリック検定 / 2標本の比較 (Wilcoxon, Mann-Whitney, ...) コマンドを選択するか、ノンパラメトリック検定 メニューの対応するボタンをクリックしてください(下図)。
ボタンをクリックするとダイアログボックスが現れます。そして、Excel シートのデータを選択できます。対応のある標本オプションを選択してください。
オプションタブでは、標本間の差が 0 に等しいと仮定します。 XLSTAT は、この検定で正確な p-値を計算できますが、このチュートリアルでは使用せずに、従来の p-値の近似を使用します。
OK ボタンをクリックすると、新しいExcel シートに結果が表示されます(出力にシート・オプションが選択されたため)。
対応のある2標本での符号検定とWilcoxon 符号順位検定の結果の解釈
最初に表示される結果は、標本の統計量です。
符号検定では、等質性の帰無仮説が棄却されていることがわかります。患者のうつ状態が進展したとみなせます。
Wilcoxon 符号順位検定に関しても、帰無仮説が棄却されており、符号検定の結果を追認します。
お問合わせは、マインドウエア総研へ。
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